もう1年浪人する? 医学部を諦める? 見極めるための5つの条件をプロ家庭教師×臨床心理士が解説

◆ブレイクスルー!おすすめ方法(勉強・進路・人間関係)


医学部にはメンタルが大切!

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浪人生活は今年までの方

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こんにちは! プロ家庭教師カウンセラーのミナコ先生こと石割美奈子です。ご覧頂きありがとうございます。

これまで20年近く、家庭教師&臨床心理士としてたくさんの医学部志望の受験生さんおよびご家族の方とご一緒させて頂いてきました。

医学部を目指す? 諦める? これは難問だ…

学習支援とメンタルコーチングの実践の中で、最も悩ましいインシデントは「医学部目指してもう1年浪人するか諦めて別の学部に進学するか」についての家族会議です。

浪人か進学かを決定するための家族会議にファシリテーターとして参加させて頂くという貴重な機会を重ねる中で、「もう1年浪人or諦めて進学」の見極めポイントがわかってきた気がします。

基本的には、もう1年浪人して結果を出せるかどうか、すなわちさらに成績を伸ばして医学部合格を勝ち取れるかどうか…という意味で、「もう1年浪人することにOKしても良い場合とそうでない場合」を考えていきます。

浪人をOKしても大丈夫? 見極めるポイントとは

以下に「もう1年浪人しても大丈夫かどうか」のポイントを5つあげます。

1️⃣「医師になる」という揺るぎない意志があること

まず第一に挙げておきたいポイントは「”医師になる”という揺るぎない意志があること」です。

ここで、注目してほしいのは「”医学部に受かる”という揺るぎない意志」ではない、という点です。

医学部に合格するのは単なるスタートです。

現役のお医者さんに言わせれば「医学部合格はスタートですらない。医師としてのスタートは国家試験の合格だ」ということになる可能性さえあります。

医学部合格を目指すだけでなくその先のビジョンがあることは、心理学的にもとても重要です。

「医学部への合格は当たり前、その先こそが大事」という価値観を持つことができるからです。

すでに、ここまでお読みになってハッとされている親御さんもいらっしゃるでしょう。しかし「医学部合格を目指すのとお医者さんになることを目指すのと、何が違うの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。つぎのように言い換えたら感覚的につかみやすいと思います…

「結婚をしたい」のか、それとも「心に決めたお相手と家庭を作りたい」のか。

…この違いと似たようなものです。

「医学部に受かりたい」のではなく「お医者さんになる」という意志があると、毎日の意欲が、姿勢が、違ってきます。

医師というのは、そういう意欲を持ってそういう姿勢になれた人こそが目指して、さらに一握りの人がなれる、そんな職業です。重責を負います。毎日が勉強です。

浪人するかしないか迷っている現時点で「〇〇のような医者になる」という確固たる意志や具体的なビジョンがないならば、いろんな本を読んで、いろんな人の話を聞いて、もっと精神的に大人になってから本当の意味で「医者になろう」と心に決めて、医学部を目指すべきだと思います。

2️⃣模試の成績の伸び率が右肩上がりであること

前項の第一のポイントをクリアしていればまぁもう1年くらいはトライしてみてもいいんじゃない?…というのが正直な気持ちではあるのですが、精神論だけではお父さんお母さんも納得できないはずです。

これまでの1年間を振り返ってみましょう。

模試の成績が右肩上がりなら、もう1年浪人しても決して意味のない1年になることはないと思います。

しかし、模試の成績が伸び悩み、停滞しているなら熟考すべきです。

ここから、あと1年。どうしたら成績を伸ばせるのか真剣に考えていますか? 論理的かつ具体的なプランを立てることができていますか?

医学部入試は他の学部と違って、とりあえず浪人して時間を作って闇雲に勉強すれば合格できる…というものではありません。

綿密なスケジューリングとこまめな到達度チェック、さらに自己管理を徹底して心身のコンディション向上、そしてメンタル強化が必須です。

これらは医学部合格のための前提条件です。

どれかひとつでもクリアできていなければ、成績アップは困難だと思います。

昨年1年間の成績が右肩上がりであれば上記の「医学部合格に必須の心身及び学習の前提条件」はクリアしていると思われます。

しかし、成績が伸び悩んでいるなら浪人するかしないか以前の問題です。

成績が伸びていないから浪人を諦めるのではなく、「なぜ昨年は成績がのびなかったのか?」を明確にしましょう。

成績が伸びなかった理由が明確にできるなら、浪人する価値が見出せるかもしれません。今年は別の方法をとれば良いからです。

3️⃣医学部合格のための勉強プランがハッキリしていること

みっつめは、これまでのふたつのポイントを踏襲した上で「医学部合格のためのプランがハッキリしていること」を挙げておきます。

ふたつめのポイントでも申しましたように、昨年度よりも成績アップさせなければ医学部には合格できません。

では、どうしたら医学部に合格する成績まで持っていけるのか…具体的なプランが必要です。

いま、このページをお読みの方(もしくは親御さん)は塾や予備校に通っている方が多いと思います。

塾や予備校の先生に率直に質問できていますか?

「なぜ、自分は医学部に合格できなかったのでしょうか。どうしたら、あと1年で合格することができるでしょうか」と。

なぜ合格できなかったのか、どうしたらあと1年で合格できるかにういての自己分析ももちろん大切ですが、せっかく間近で見ていてくれた先生がいらっしゃるなら聞いてみましょう。プロ意識の高い先生ならきっと、納得のいく具体的なアドバイスをくれるはずです。

そのうえで、もう1年で合格するための具体的なプランを立てるべきです。

もし、塾や予備校の先生が具体的なプランを立ててくれないなら、そこに通う意味があるかどうが考えた方が良いでしょう。

ここから、大事なことを申し上げます。受験生さんが陥りがちな罠についてです。よく読んでくださいね。

医学部専門の予備校に通っている人が全員受かるわけではありません。医学部の合格実績がある塾に通っていても合格できるとは限りません。

大事なことなのでもう一度言います。

医学部に受かる人とは「医学部専門の塾に通っている人」ではありません。

医学部に受かる人とは「志望校の医学部合格から逆算して毎月・毎週・毎日の具体的なスケジュールを立て、着実に実践した人」だけです。

4️⃣お父さんお母さんが浪人生活に納得していること

浪人生活を送る上で、ご家族の協力は欠かせません。

浪人はお金がかかります。私立医学部を1校受験するだけで60,000円前後かかります。医学部専門の塾や予備校に行くならなおさらです。

下手したら、私立の医学部の1年間の学費に相当する額が、まだ医学部に入ってもいないのに飛んでいきます。

お金の問題だけではありません。「勉強するから」という理由でごはんの支度も掃除も洗濯も、お母さんに任せっきりという受験生さんもいるでしょう。

個人的にはですが、2浪目以降は週イチでも1日2時間でもいいからアルバイトすべきだと思っています。

詳しくは別のページに書きますが…

多浪生さんは社会生活から乖離しすぎてしまい、社会に出るのが不安になってさらに浪人を重ねたりひきこもりになったりしてしまうこともあります。

これが、お金のことだけでなく浪人生さんにバイトを勧める理由のひとつです。

失礼しました、話が逸れました…

もし、いまこのページを読んでくださっているのがお父さんお母さんなら。お子さんの昨年1年間の過ごし方に「医学部を目指すと言ってもコレじゃなぁ…」と失望するような点があるなら、今こそお子さんに率直におっしゃるべきだと思います。

医学部は、チャラチャラした浪人生活を送っていて簡単に受かるような学部ではありません。

チャラチャラしていて合格できる子は、現役のうちに要領よく定期テストで点を取って推薦でさっさと受かっています。

浪人生は愚直にストイックに、かつ毎日を創造的に送る必要があります。

お子さんの持っている「あと1浪」のイメージと、お父さんお母さんの「あと1浪」のイメージが、ズレすぎていないかをよーーーく話し合ってチェックしてください。

ミナコ先生
ミナコ先生

親子だけでは甘えが出て感情的になってしまってしっかり話し合えないようでしたら、いつでもお手伝いしますよ!

さて、ここからまた少しシビアなことを申し上げます…

医学部以外の学部なら、1年間の浪人ができてモチベーションが保てて、かつ勉強方法を間違わなければ、ほとんどの方が合格まで辿り着けます。

しかし、医学部の場合はそうはいきません。

近年の医学部入試は非常に難易度が高くなってきています。共通テストでは地頭の良さを要求され、私立ではクセ強めな難問奇問と闘い、二次試験では表現力と人柄を評価されます。

お医者さんになりたくて医学部を目指して浪人して…どんなにがんばっても合格できない可能性もあります。

それでも、「悔いのない浪人生活だった」と振り返れるかどうか。

「浪人して良かった。成長できた」と、ご本人もお父さんお母さんも心から言えるかどうか…

浪人をOKするかどうか決める際のヒントになれば幸いです。

5️⃣信頼できる先生や先輩が2人以上いること

見極めるポイント、ついに5つめ!

ラストになります。

信頼できる先生や先輩はいますか?

先輩は、浪人生ではなくすでに学生生活や社会人生活を送っている人の方が望ましいです。

あえて申し上げますが、浪人生活はひとりきりでは絶対に無理です。

特に、思春期から青年期に移行しようとしている18,19,20歳の時期はまだまだ多感で心揺れ動きやすいです。

宅浪する人にとっても、毎日家にひとりでひきこもって勉強していると、何かがおかしくなってくることが少なくありません。

人は、人の中で生きるものだからです…って金八先生みたいなこと言っていますが、この表現、意外と的を射ています。

人は、人の中にいないと自己愛が肥大してしまいます。他者と過ごす中で、自分のバランスを取っていくものです。

医学部を目指そうとしている思春期青年期の方はみんなそこそこ頭が良いです。さらに、不安になりやすかったり優越感と劣等感のバランスがよくなかったりする傾向のある人は、簡単に闇落ちします。医学部に落ちるよりマズイです。

浪人生活はどうしてもひきこもりがちになります。高校と大学の狭間でモラトリアム状態で、ひとりきりでいると、下手に頭が良いだけに自己流で物事を都合よく解釈して自己愛のドツボにハマり、ひきこもりやうつ、不安症などを併発することすらあります。

自分を見失わないようにすることが大切です。

医学部を目指すだけの賢さがあるのですから、信頼できるちゃんとした大人がいれば道を踏み外すことはほぼないと言えるでしょう。

そんなわけで…

信頼して話のできる、社会に出て地に足をつけて生活している大人が2人以上いることはとても大事です。

なぜひとりではマズイのかと言いますと、どうしてもそのひとりに依存的になりがちだからです。その人がいろんな意味で良い人ならいいけれど、偏った価値観を持っている人ですと、いろいろ問題が生じることもあります。なので、バランスを取るためにも2人以上、話せる人がいるといいなと思います。

母校の先生でも良いと思います。昔の自分を知っている人は貴重です。その人と会うたびに、自分を振り返れますからね。


長々と、寄り道しながら書いてしまいました…お目汚し失礼しました💧

浪人するかしないか、決めるのはリミットもあることと思います。受験生さんご本人も、親御さんも、非常にストレスフルな毎日だと思います。お気持ちお察しします。どうかご自愛ください。

大事なこの時期、少しでも参考にして頂ける箇所がこのページの中にありましたならば、幸いです。

ミナコ先生
ミナコ先生

もしあなたに(もしくはお子さんに)なんでも話せる大人が誰もいないなら、よかったらいつでも相談に乗りますよ!


医学部にはメンタルが大切!

臨床心理士と
プロ家庭教師が
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思うように成績が上がらない方
予備校や塾だけでは心配な方
学力もメンタルも鍛えたい方
浪人生活は今年までの方

一緒にがんばりましょう^^